「俺は盗塁に関しては、少し姑息に感じる部分があるんだよな。あんなチマチマ塁を進めても、観てる方はなんかイマイチ面白みに欠けるんだよなぁ・・・」
いやいや、それは「野球好き嫌い」が過ぎますよ!
盗塁がかわいそうです!!
むしろ「盗塁」あっての野球なんじゃないでしょうか!?
野球ってのは塁を進めて点を取りにいくスポーツですから、積極的に点を取りに来ている盗塁を軽視していると痛い目にあいますよ・・・(恐)
「おどさないでくれよぉぉ、『盗塁が面白みに欠ける』という部分は訂正して謝罪するから・・・でも、正直なところ盗塁の達人って福本豊以外知らないんだけど、他にいるの?」
もちろんいますよ、盗塁のスペシャリストは沢山いますからね!!
今回は全員紹介という訳にはいかないので、私が一生懸命選んだ「記録に残る盗塁戦士」をご紹介します!
まずは、盗塁の記録で最も輝いた選手を紹介しますので、野球ファンのあなたと一緒に見ていこうじゃないですか!
目次
プロ野球の盗塁の記録で最も輝いた選手はこいつだ!
盗塁の達人「福本豊」を超える予定だった選手です!!
それは「赤星憲広」です!!
すでにプロ野球から引退している赤星ですが、現役当時は阪神の1番バッターとして、2001年から5年連続で「盗塁王」を獲得しており、セ・リーグ記録にもなっています!
こんなに活躍していた赤星ですが、わずか9年で引退してしまいました・・・
その理由は2009年9月12日の試合で、ダイビングキャッチを行った際に「脊髄損傷」を負ってしまったからです(悲)
赤星は、リハビリ、病院での検査、阪神のフロントとの話し合いを重ねてきましたが「命に関わる負傷」ということがわかり、その年の2009年に引退を決意しました。
私は、負傷さえしなければ福本を超える「盗塁数」は残せたのではないかと思っていました。
福本の現役20年間での通算盗塁数「1065」、これは偉大なる記録でしょう。
赤星は現役9年間で通算盗塁数「381」だったので、1年単位の平均盗塁数は「約42盗塁」、それに対して福本は「約53盗塁」と、平均数でも福本に引き離されています(汗)
しかし赤星は盗塁に対して「努力を進化させる努力」と「チームメイト優先の盗塁(速いカウントで盗塁して、打者の気遣いを減らす)」を実行していました。
この考え方こそが「福本を超える!」と確信させる「盗塁技術」だったのです!!
その「盗塁技術」がさらに進化する為には、あと数年現役で活躍してくれたらなぁ・・・と悔やむばかりですね(泣)
もしも現役を続けていたら、赤星が盗塁の歴史に新たな記録を刻んでいたことでしょう!
では、すでに刻まれている盗塁数の記録は、どういった結果になっているのでしょうか。
それでは、盗塁の「レジェンド達」を見ていきましょうね!
プロ野球の盗塁の記録で最も盗塁数を重ねた選手はこいつらだ!
トップ3の全選手が20年以上プロ野球で活躍していました!
そんなプロ野球の功労者は、
- 通算盗塁数1065、福本豊
- 通算盗塁数596、広瀬叔功
- 通算盗塁数579、柴田勲
の3人になります。
まずは、福本の盗塁について見てきましょう。
通算盗塁数1065、福本豊
盗塁も発言も世界レベル!!
福本と言えば「世界の福本」という異名を持っており、達成した当時は「世界一」の通算盗塁数だった「1065」は、プロ野球では今もなお歴代1位の数字です。
福本がこんなに盗塁を稼げるようになった要因は、投手の「投球と牽制を見抜く」ことでした。
ビデオカメラで相手投手の様子を撮影して徹底的に分析し、その結果が1972年にシーズン最多盗塁数「106」(歴代1位)を達成するキッカケになっています。
もちろん、研究熱心さに加え、「天性の足の速さ」もプラスされていますから「天才でも努力する」ということがわかりますよね!
そんな福本ですが、野球の解説者としての「発言」も世界レベルで、例をあげますと、
・盗塁成功の秘訣とは?「まず塁に出ることやね」
・今のピッチャーの心境は?「わからん」
・4点差がついた状況で「この回どうやって攻めていきましょうか?」に対し「まず4点取らないかんね」
等々沢山ありますので、今後は野球解説者としても「世界一」を目指して欲しいです(笑)
通算盗塁数596、広瀬叔功
確実な盗塁で、確実に数を重ねてきました!
広瀬と言えば「野球における盗塁の立場」を明確にし、盗塁の重要さを認知させた選手であり、通算盗塁数「596」のプロ野球歴代2位の記録を達成しています。
広瀬の盗塁術は、その脅威的な成功率に集約されており、通算盗塁成功率は「82.89%」という歴代2位の記録を保持しています!
この成功率は「点数差が僅差の場面では走らない」「打者が追い込まれたら走らない」などの徹底した盗塁条件を作った他に、広瀬が活躍していた時代にも影響されていると私は思っています。
広瀬は「盗塁の重要さを認知させた」選手だったので、当時は全般的に「盗塁に対する警戒心が薄い」という部分が関わってくるのではないでしょうか。
つまり、この時代(1950年~1970年)は盗塁し放題の「広瀬の時代」だったと私は推測します!
通算盗塁数579、柴田勲
ON砲に気をつかいながらも、盗塁数を稼ぎました!
柴田と言えば「銀座の盗塁王」と呼ばれ、野球以外にも「盗塁」みたいなことをやっていた豪快な選手ですが、通算盗塁数は「579」とプロ野球歴代3位の記録を達成している名選手なのです。
そんな柴田は巨人のV9時代を支えた選手でもあり、長嶋、王と一緒に優勝に向かって進んでいました。
柴田の盗塁は、長嶋と王の打席に「気をつかう」やり方で、1番バッターの柴田が一塁に進み、2番が凡打で、3番が長嶋または王に打順が回ってきます。
ここで柴田が盗塁を成功させてしまうと、一塁が開いてしまうので「長嶋もしくは王が敬遠されてしまう」可能性があります。
柴田はこういった状況を防ぐ為に「盗塁のサイン」が出ない限り、盗塁を控えていたそうです。
それでも歴代3位の盗塁数を稼ぐのは「監督の判断が活きた盗塁」だったのでしょうね。
また、柴田が当時付き合っていたアイドル歌手の歌を、捕手の野村克也が柴田の打席の時に歌ったりして、柴田の動揺を誘って凡打にさせた話があります(笑)
選手それぞれに様々な盗塁方法がありますが、決して「野生の勘」だけで盗塁を稼いだ訳ではなさそうですね(笑)
盗塁を行うには「判断」と「計算」そして「勇気」が必要なのです!
その3つを持って歴代最高の「盗塁成功率」を達成させた選手は誰かわかりますか?
私は知っているので、野球ファンのあなたに教えてあげます!!
プロ野球の盗塁の記録で最も成功率が高い選手はこいつだ!
代走一筋だからこそ、全力を尽くして盗塁に臨んでいました!
その選手は「鈴木尚広」です!
鈴木は巨人で「代走屋」と呼ばれる代走専用選手として活躍していました。
特に第二次原監督時代から代走での起用が増え始め、チャンス時での代走が目立ちました。
鈴木の通算盗塁数は「228」と、盗塁のレジェンド達と比べると少ないですが、鈴木の最大の特徴は「盗塁成功率」なのです!
鈴木の通算盗塁成功率は「82.91%」という歴代1位の数値を記録しています!
その秘訣は鈴木の試合前の調整方法が関係しているのです。
鈴木は試合前の球場に一番早く到着して、一番長く調整を行う方法を「毎試合」行っていたのです。
鈴木が毎試合で起用される保証はありませんが、「いつでも使ってください!」という鈴木のひたむきな姿勢が、歴代1位の通算盗塁成功率を維持していたのでしょうね。
あの赤星に「鈴木には負けるかもしれない・・・」と恐れられていたので、もし、代走専門ではなくて、スタメンで起用されていたら、鈴木の名前はもっと評価されていたかもしれないですね。
私は鈴木がこんな立派な代走専門選手として活躍するなんて「意外」だと思っていました。
意外と言えば、ホームスチールを得意としていた意外な選手がいることはご存知でしょうか?
盗塁からはかけ離れた選手なので、どんな選手か期待して一緒に見てみましょうか!
プロ野球の盗塁の記録でホームスチールを得意としていた意外な選手とは!?
ID野球の申し子は、やはり洞察力が凄かった!
その選手とは「野村克也」です!
野村は現役時代にホームスチールを「7回」も決めています!!
野村と言えば、現役時代は「三冠王1回」「首位打者1回」「本塁打王9回」「打点王7回」と打撃に特化した「大打者」だったのですが、何故かホームスチールの数も多いのです(汗)
私の推測では、野村は捕手で鍛えた「洞察力」を生かし、投手のクセを盗むのに長けていたのではないかと思います。
野村は引退後に、野球解説者としてテレビ中継でも活躍しており「野村スコープ」という投手の配球を予想するコーナーがありました。
その予想の的中率は高く「このボールはファールになる」といったら、本当にファールになるという、本当に恐ろしいモノでした。
そんな配球を予想出来る野村であったからこそ、投手のクセを盗んでホームスチールを行うことなんて「朝飯前」だったのではないでしょうか?
以上のことから、野村の野球に対する「洞察力」は絶対にNo.1です!!!
これは私が太鼓判を押しますので、間違っていることはありません(笑)
私から太鼓判をもらった野村ですが、教え子となる「古田敦也」が盗塁に関する、ある記録を持っているんですよね!
今度は盗塁を阻止する「守り手」の目線で見ていきましょう!
プロ野球の盗塁の記録で盗塁阻止を決めまくっていたのは誰だ!?
歴代最強の捕手と呼ばれても問題ない選手です!
それは「古田敦也」です!!
古田の通算盗塁阻止率は「.462」であり、シーズン最高が1993年の「.633」という記録を持っています。
この数字を見たら、盗塁をしようとしているランナーは「あ、古田がキャッチャーだから走るのは控えよう」と弱気になってしまうのは間違いないですよね!
古田の存在は盗塁の抑止力にもなっていたのです!!
私も中学時代に捕手をやっており、中学生の野球というのは盗塁をバンバンやらせる捕手にとってみたら酷い野球なんですよね(笑)
私の肩の強さはそこそこあったのですが、いかんせん送球コントロールが悪く、セカンドを通り越して、センターまでいってしまうことが古田の「.633」ぐらいありました(泣)
そうなると、面白いように盗塁を決められてしまい、私も人ですから盗塁を決められる数が増える程、イライラが増してしまいます(怒)
結局、送球コントロールの悪さがさらに酷くなり「火に油を注ぐ」状態になってしまうのがほとんどでした・・・
そんなこともあって、無事に外野へコンバートされた訳ですが、送球すらまともに出来ない私から見た古田は「歴代最強捕手」と位置付けるべきかと思います!!
まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございます。
盗塁の記録を高める為には「盗塁の重要度を知る」ことから始まり「相手を研究する努力」が必要であることがわかりましたね。
足が速いだけでは盗塁は出来ないのです!
足が速くて、さらに「何か」を足していかないといけません!!
その「何か」というのは、選手それぞれの「個性」と「努力」だと私は思っています。
プロ野球の盗塁の記録が、これからも発展していくことを私は願っております!!